先日、『赤毛のアン』のアンが
グリーンゲイブルズに引き取られる
前の話『こんにちはアン』を読んでから、
また『赤毛のアン』が読みたくなった、
と書いた。

こんにちはアン〈上〉 (新潮文庫)
バッジ ウィルソン
新潮社
2008-06-30

 
さっそく読んでみた。
かつて読んだことがある
村岡花子氏訳ではないものを、
あえて選んで。

それがこちらの二冊。

赤毛のアン (集英社文庫)
ルーシー・モード・モンゴメリ
集英社
2000-05-19

こちらは、松本侑子氏の訳。







赤毛のアン【注釈版】
L.M. モンゴメリ
原書房
2014-07-30


こちらは、山本史郎氏の訳。



『赤毛のアン』を
初めて読んだのは
子ども向けにかなり割愛された
村岡花子氏の訳。

その後、
20~40代のころに
アン・シリーズを一通り何度か
文庫本で読み返したときは、
(たまに読みたくなってしまうのだ)

「田舎の人って・・・・
娯楽が少ないせいなのか
噂好きなんだなあ~。
日本でもカナダでも同じだわ。」

とそれがちょっとうんざりした
印象だったけど、
今回はそれは
あまり気にならなかった。

今回読んだ二冊から、わかったこと。

そして何十年ぶりに読んで
今だからこそ、
気づいたことがあったので、
忘れないうちに書いておく。
(こっちは次の回に)

その1 

村岡花子氏の訳は、
マリラの心理描写を略してあった!
と山本氏の訳本で初めて知った。

実はモンゴメリーは、アンに劣らず
マリラの心理も詳細に書いていたのだ。

なんとなく村岡花子氏の訳で、
ところどころすっきりしないものを
感じていた私は
納得。
そうか、ほんとうはここはもっと
こんな風なことが書かれていたのか。

『赤毛のアン』原作は、
主人公のアンだけでなく、
マリラの心の成長物語でも
あったのだ。

いつか英語の原著を読んでみたい!
などとむぼーなことを
考えるのであった・・・

でも今じゃなくていいの。
もっと先になってから。
60代超えたらかな。

 
その2 
プリンスエドワード島における
イギリス人とフランス人の関係。

アンが書かれたころの時代背景を知ると
また興味深い。

アンの話の舞台、
カナダのプリンスエドワード島は
最初にフランス人が入植、
後にイギリス(スコットランド・アイルランド含む)人の
移民によって開拓された。

戦争でフランス軍がイギリス軍に破れ
1758年にフランス領から
イギリス領になり、
フランス人系住民の多くは去った。

それで、島にはイギリス系住民による
フランス系住民べっ視の風潮が
あったそうな。

島の名前も
フランス語の
イル・サン・ジャン(聖ジャン島)
   ↓
英語の
セント・ジョン・アイランド(聖ジョン島)
  ↓
エドワード王子にちなんで
プリンスエドワード島
と変わっていったそう。

 これは、松本氏訳の解説より


そして、シェイクスピアやら
聖書やら、とにかく引用が多いのだ。

アンはね、
子どもの読みものじゃない。 

大人が読むものです。 


動物園が
大人の癒しの場であるように。 

続く。